2021年7月から DAHON DASH ALTENA のタイヤに IRC の SIREN COMP を装着しておりました。
2022年8月30日に後輪タイヤの寿命を確認し、1本寿命まで使えたので使ってみた感想を書きます。
DAHON DASH ALTENA に初期装備されていた KENDA QWEST との比較を中心に。
IRC SIREN COMP とは
まず、IRC SIREN COMP はどういったタイヤかというと、東京オリンピックのためにIRCが新しく開発したBMXレース用の SIREN PRO と同じパターンを用いた、BMX競技用のタイヤです。
ビードにアラミドを採用するなど、軽さを重視して開発したSIRENシリーズの競技用モデル。パターンはSIREN PROと共通。
SIREN COMP | アイ・アール・シー 井上ゴム工業株式会社 (ircbike.jp)
BMX用のキッズレースに主に使用される想定で作られたものと思います。
センタースリックパターンのため、舗装路でも全く問題なし。
SIREN PRO はチューブレスレディですが、SIREN COMP はクリンチャーです。
価格も SIREN PRO と比較するとかなり安いタイヤになっています。
後輪に装着した際の寿命は走行距離2,000km強
IRC SIREN COMP の寿命(後輪)を装着していた際には、まだGPSユニットを装着していなかったので、走行距離が正確に読み取れませんでしたが、2,200kmほど走行していたと思います。
保管は屋内のため紫外線によるダメージは無視して良いと思います。
ひび割れはありませんでした。
ちなみに、タイヤの状態はどんな感じだったかというと、、、
表面上はサムネイル画像のように、穴が開き、タイヤがこぶ状に膨らんでいます。
タイヤの裏側を見ると、、、
下記の画像のように裂けておりました。
タイヤが摩耗して薄くなり、内側からの圧力に耐えられなくなったものと思います。
チューブにも影響があり、裂けめの部分がチューブと擦れて跡が着いていました。
タイヤが裂けてチューブが内側からはみ出して破裂するか、タイヤ内で穴が開いて破裂するか、いずれにせよ、パンク直前の状態でした。
ミニベロのタイヤなので、寿命は3,000kmくらいが通常かと思います。
競技用タイヤということを考えると、妥当な距離かと思いますが、寿命は長くないタイヤのようです。
月200km走る人なら約1年。
月400km走る人なら半年。
で交換ですね。
ちょっと頻繁な交換になりそうですが、使用感は良かったので次も同じタイヤを使います。
ちなみに、自転車のタイヤは原則後輪の方が早く減ります。
前輪はまだまだ走れそうな雰囲気です。
KENDA KWEST から交換直後の使用感
KENDA KWEST から IRC SIREN COMP に交換した直後に以下の違いを感じました。
・ペダルを踏みこんだ際の反応が良い
・接地感が高まった
・コーナーリングがスムーズになった
・乗り心地が良くなった
主に空気圧が高くなったことと、タイヤが柔らかいこと。
が、上記の違いを感じさせたのだと思います。
空気圧は、
KENDA KWEST が 最大で65PSI
IRC SIREN COMP は 90PSI
交換当初は90PSIで走行していました。
もう、良いことしかないので KENDA KWEST には戻れません(笑)
ペダルを踏みこんだ際の反応が良い
KENDA KWEST と比較して真っ先に感じるのがこれでした。
踏んだら、すぐに前へ進みます。
KENDA KWEST でも、そんなにダメな反応ではないですが、あまりにも違いがあり過ぎてビックリします。
空気圧が高くなることで剛性は高まりつつも、タイヤが柔らかくてきちんとトラクションを地面に伝えられるんだと思います。
接地感が高まった
KENDA KWEST と比較すると、段差や凹凸で跳ねる感覚がかなり小さくなります。
接地感がとても高まり、乗っていて非常に心地よく、安心感があります。
KENDA KWEST は、段差や凹凸でかなり自転車を上下に揺らしているものと思います。
空気圧が高くなったら地面からの衝撃も強くなって跳ねたりするのかと思いましたが逆でした。
タイヤが柔らかいことが空気圧を高くしても滑らかな走行を実現しているのだと思います。
コーナーリングがスムーズになった
特に下り坂のコーナーリングで顕著に感じます。
KENDA KWEST では、コーナーリング中に少しブレやひっかかりを感じましたが、IRC SIREN COMP では、そんな感覚が全くありません。
コーナーリング時の安心感が非常に高まります。
空気圧が高くなって剛性が増したおかげでしょうか。
乗り心地が良くなった
接地感の向上もそうですが、空気圧が高くなったら乗り心地は悪くなるような気がしますよね。
でも、逆でした。乗り心地は良いです。
路面の状況はハンドルバーやペダル、サドルを通じて伝わってきますが、衝撃は抑えられているように思います。
接地感が高まったのと同じ理由だと思います。
KENDA KWEST は突き上げられるような感じですが、IRC SIREN COMP では、そんな感じはかなり小さく改善されます。
その後2,000km走っていた間の使用感
寿命を迎えるまで使用感に変化なし
全く交換直後の感触と変わりませんでした。
タイヤが劣化しているという感触が無く、摩耗の程度など意識できませんでした。
分かりやすく穴が開いていまして、たまたま良いタイミングで洗車していたので気付けました。
寿命は長くないので、タイヤの中央にある溝の深さを走った後に確認しておきましょう。
耐パンク性能は問題なし
タイヤの耐パンク性能としては問題ないものと思います。
パンクは1回だけ。前輪がパンクしました。
チューブを貫通するレベルの金属片を踏んだパンクで、これでパンクを避けられるタイヤはそうそう無いと思います。
砂利道やダートも比較的走りやすく、路面状況で道を選ぶことも無くなりました。
そんな路面を走っていてもサイドカットも無し。
空気圧をきちんと見ていたこともあると思いますが、リム打ちによるパンクも無し。
チューブとの摩擦が原因でのパンクも1度もありません。
使用したチューブは普通のブチルチューブ(KENDAとシュワルベを使用)です。
特別タイヤパウダーなどは使っていませんが、まったく癒着していませんでした。
道を選ばない
耐パンク性能のところでも書きましたが、道を選ばずに走れるようになりました。
砂利道やダートでも横滑りがかなり抑えられ、非常に走りやすくなります。
砂利道でサイドカットもありませんでした。
総合的に見て非常に良いタイヤ
難点を挙げるとしたら寿命が長くないことだけ。
これは、どのタイヤも性能と引き換えになるんだと思います。
ミニベロなので、さらに寿命も縮まります。。。
性能面では非常に満足できるタイヤでした。
接地感や、操作への反応が良く、非舗装路も余裕で走れる良いタイヤです。
重量も200g未満で、パナレーサーのミニッツライトレベル。
アラミドビードなので保管に場所もとらない。
これが1本4000円で入手できます。比較的お安め。
IRC SIREN COMP は、ETRTO451のタイヤでは是非お勧めしたい1本です。
以上、IRC SIREN COMP を 1本寿命まで使ってみたお話。でした。
皆様に良きサイクリングライフが訪れますように!